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スシローが痩せたウニの食材化に向けてアイルランド企業と資本業務提携へ

回転ずし「スシロー」を運営するフード&ライフカンパニーズ(F&LC)は25日、ウニ畜養業を世界で手がけるヴェルダント・ブルーム(アイルランド)と23日付で資本業務提携契約を締結したと発表しました。

同社の一部株式を今後取得するとのことで、株式の比率などは非公表となっています。

同社の子会社であるウニノミクス(東京)と協業し、異常繁殖により餌が少ない環境で育った関係でやせてしまったウニを蓄養して食材化するなどに共同で取り組むとのことです。

ウニノミクスは、温暖化によるとされる海水温上昇の影響で異常繁殖し、やせてしまったウニを漁業者から買い取り、畜養して商品化するなどのノウハウを持っています。

同社は「自社基準に見合う味と品質を満たすウニを開発する」とし、「スシロー」などでの販売を想定している。 また増えすぎたウニの食害により、他の魚介類のすみかや餌場となる藻場が荒れる「磯焼け」が近年、深刻な問題となっており、対策も困難とされています。

F&LCの水留浩一社長CEOは「通常の食材に使うのが難しい磯焼けウニを原料とすることで、藻の回復への好影響も期待する」としています。

終わりに

全国各地で磯焼けが深刻になっており、痩せすぎウニの分布も多く存在しています。そんな中、それらのウニを蓄養し食品化することで、磯場環境の改善も見込めます。F&LC側にとっては、ウニの取得コストを下げることもでき、時期や環境の変化により受ける影響を少なくし、提供量を安定させることが可能となります。

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