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反捕鯨団体元代表ポール・ワトソン、日本へ身柄引き渡し慎重に判断

日本の調査捕鯨船への妨害行為を指示したとして国際手配され、先月、デンマーク領のグリーンランドで拘束された反捕鯨団体「シー・シェパード」の元代表について、デンマーク当局は日本政府から身柄の引き渡し要求があったことを明らかにしたうえで、慎重に判断する方針を示しました。

反捕鯨団体「シー・シェパード」のポール・ワトソン元代表は、日本の調査捕鯨船に対する過激な妨害行為を指示したとして2010年、海上保安庁が威力業務妨害などの疑いで逮捕状を取り、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

筆者の私も、過去に南極海調査捕鯨で捕鯨母船に首席監督官で乗船した際も、執拗かつ危険な妨害行為に出会したことがあります。

そして先月21日、日本の捕鯨母船の操業を妨害するため船で北太平洋に向かう途中、デンマーク領グリーンランドの港に立ち寄ったところを現地の警察に拘束されました。

デンマーク司法省はNHKの取材に、日本政府から先月31日にワトソン容疑者の身柄の引き渡し要求があったことを明らかにしたうえで、現地の警察と連携しながら慎重に判断する方針を示しました。

こうした中、反捕鯨国を中心に引き渡しに反対する声が高まっていて、特にフランスではマクロン大統領が身柄を引き渡さないようデンマーク政府に要請したほか、釈放を求める70万近くの署名がインターネット上で集まったと現地メディアは伝えています。

グリーンランドの裁判所によりますと、ワトソン容疑者の勾留期限は今月15日で、引き渡しをめぐる判断はそれまでに出る可能性が高いと見られています。

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