多くの生き物はオスとメスの交尾によって子孫を残しますが、世の中にはメス単体で子孫を残せる魚が存在します。
ここではそんな不思議な魚たちをご紹介いたします!
この記事を読めば、お友達に自慢できる雑学ネタが一つ増えること間違いなしです!
目次
メスだけで増殖できる魚
調査したところ、魚では、ギンブナ、ドチザメ、スムースハウンド(ホシザメ属)、トラフザメがメスだけで殖えることができることがわかりました!
サメの仲間に多いみたいですね...🦈
ちなみに魚以外だと、ミツバチ、アリマキ、ミジンコ、ワムシなどの動物のほか、植物のドクダミ、ミヤマコウゾリナ、タンポポなどでも見られるそうです。
意外と身近な生物も含まれていますが、選ばれし数少ない種族でもありますね...!!
単為生殖とは
一匹で子孫を残すことをいいます。有性生殖と無性生殖のどちらも行う種と、無性生殖のみ行う種がいるそうです。
まず親の細胞から精子や卵子が作られます。
オスの場合は一つの細胞から4つの精子が作られ、メスは1つの卵子と極体という物が作られます。
通常極体は使われずに吸収されてしまうのですが、単為生殖の場合は(極体が精子の代わりを果たし、)卵子と極体が合体し、子孫を残せるという仕組みです。
そんな裏技があったのか?!と思ってしまいました。笑
研究内容
ここでご紹介する研究は、イタリアの研究チームにより明らかにされた、『ホシザメ属のスムースハウンドというサメの単為生殖が遺伝的に証明された』という研究です。(論文はこちら)
この研究では、スムースハウンドのメスは、オスとも子孫を作れるが、メス単体でも子孫を作れることが分かったと書かれています。
オスがいなくてもメスだけで、胎内で卵を孵化させて育てることができると言います。
また、水族館などオスが少ない環境だと単為生殖が起こりやすいとも言われています。
一方、大洗水族館では、オスがいる水槽でもトラフザメの単為生殖が確認されているそうです。(世界で3例目)
単為生殖のメリットとリスク
単為生殖のメリットとしては、オスが少ない環境でも子孫が残せることがあります。また、その子孫の遺伝子は、全て母親から受け継いだものですが、多少組み変わっているため、完全なクローンではありません。
一方でデメリットとしては、オスの遺伝子を反映していないため、子孫の遺伝子がメス親の遺伝子と似ているため、環境の変化による種の壊滅のリスクが上がると考えられています。
1匹単位で見ると単為生殖は楽に子孫を残せるためメリット大に思えましたが、種全体で見ると壊滅のリスクが上がるという問題も出てくるのですね...。
どこで展示されているか
単為生殖を行うことで知られている『トラフザメ』が大洗水族館で展示されています。
ぜひ皆さん大洗水族館にサメを見ながら涼みに行かれてはいかがでしょうか?🎐🦈
終わりに
まだ哺乳類では見つかっていない単為生殖。今後発見される可能性もあるかもしれません。
人間ではできないとされていますが、医療技術や法整備の変化で今後可能になれば、希望する方もいらっしゃるかもしれませんね。
最後まで読んでいただきありがとうございました🙇